新聞記者
アラジン(吹替版)
人というのは単純なもので,休止していても再開するところっと習慣にしたりします。
そうです,映画の趣味が復活しました。
今回はミーハー女子らしく(ミーハーではあまり無いんですが),アラジンを観ました。
MIB1を観るなど
”更新”ってなんだろう??と思うまでになりました。
最近は男運も悪く(後日消化のために記事にします),夏休みを取るなどして外界からのつながりを経っていました。
最近はアマゾンプライムの恩恵にあずかり,プライム・ビデオを観たりしているのでそれについて。
サタデーナイトチャーチ
映画という趣味を解禁してからかなりの量の映画を見ている
今回も映画の話である
時代の流れがそうするのか、最近は従来の社会的弱者(黒人や移民系、LGBT、女性)を主人公とする作品が多い気がする
私は元々そういうテーマの映画を好んで見るから、急に人権を得られたような気持ちになる
あとはレイトショーがより充実すれば完璧である
今回は黒人のゲイの男の子が主人公
ニューヨークには実際にLGBTのコミュニティとして土曜の夜に教会を解放し、食事を出すという"サタデーナイトチャーチ"があるようである
今でも多少(というかかなり多く)自分の好む格好で仕事や勉学に励むことは難しい。ましてや男性が女性の格好をする、はたまたその逆はより一層難しい
そのような人たちが自分の好む格好で集まれるのがサタデーナイトチャーチである
主人公の男の子はかなり保守的(恐らくカトリック)の家庭に育ち、カミングアウトが出来ない
父親が亡くなってからというもの、母親の負担は増え、より一層"求められる息子像"と自分とのギャップが広がっていくのを感じていた
あるとき、母親のハイヒールを履いていたことが叔母に見つかってしまい、喧嘩。家を飛び出してしまう
そんな時に居場所として紹介されたのが教会。彼は"自分らしく"生きる仲間を見つけ、自らもその道を歩こうとする
保守的な家庭、黒人でさらにLGBTであるという偏見
多くの壁が彼の道を妨げようとする
"自分らしさ"を見つけること、それを表現できるフィールドを見つけること
これは普遍的な、私たちの"生き方"にも関わってくる
女王陛下のお気に入り
ついに始まってしまった新年度
弊社では4月1日から新入社員が社長をキレさせる不運な幕開けだった
さて、一人暮らしを始めて半年ほど経った頃から趣味の再開した
今までの趣味といえば、読書、旅行、美術館巡り、映画である
美術館は好きなテーマがあれば出かけるんだが映画はなんとなく始められていなかった
最近はかなりハイペースで観ているので、記録に残そうかと思った
まず一本目は「女王陛下のお気に入り」
これはアカデミー賞を獲ったことでロングラン上映となった
ストーリーはかなり単純で、女王に仕える2人の女性が"どちらが気に入られるか"で競うものである
「ララランド」の好演で一躍スターとなったエマストーンがエグいくらい強かで悪い女なのである
この映画の良いところはストーリーではない(というとかなり語弊があるが実際にそう)
時代物の楽しみといえば衣装だが、この映画の衣装とインテリア、音楽は素晴らしいと思う
ストーリーの単調さに少々飽き飽きするが、エマストーンの美貌と美術の素晴らしさで見る価値が急に上がる
最終的に競い合っていた女性の"どちらか"が国外追放になるのだが、わがままな女王陛下に仕えるのが幸せなのか、国外で家族とのんびり過ごすのが幸せなのか……
名誉をかけて競っていたはずなのに名誉が幸せとは限らない
社内でも立場を得る、または守ろうとして蔑めたりしなかったりする
自分の自由をとるのか、"誰か"に仕えて縛られることをとるのか
どっちが幸せなんだろうか
山本弘『翼を持つ少女』
さて、竹富島で読んだ本シリーズ最終回
今回は山本弘の『翼を持つ少女(上・下巻)』
この本のテーマは"ビブリオバトル"である
そもそもビブリオバトルを知らないかもしれない
ビブリオバトルとは、数名の対戦者が各々のオススメの本を持ち寄り、それを制限時間以内に紹介。最終的に観客も含めた投票を行い、1番"読みたい"と思わせた者が優勝となる
私は中高大と時々やっていたので馴染みがあるが、やったことがなくても大丈夫。簡単なルールであるしすぐに入り込める
今回の主人公はSFが好きな少女と、ひょんなことから彼女に本を貸し始めた少年
この本の良いところはもちろんストーリーでもあるのだが、登場するビブリオバトル部の部員たちの紹介する本の多彩さである
昔、大学で論文(というのも憚られる稚拙なもの)を書いた際に、読んだ論文の参考文献の論文を読む、ということをしていた。今も同じくしている
その時の感覚に似ている。紙の上で繰り広げられるビブリオバトルに参加し、"読みたいな"と思った本を購入する
すぐに購入できる現代の便利さを噛み締めながら二重に楽しめるのだ
もちろんストーリーも良い
クラスで浮いていた少女が少年の誘いでビブリオバトル部に入部し、部員に心を開きながら人に本を紹介する楽しさに目覚める
ガチガチの青春ものだが、それが良い
部活なんてものに久しく触れてないおばさんはそんなワードだけで泣ける
自分の好きなことを素直に好きと言う
ビブリオバトルはそんなことを教える
でも、ただ押し付けるだけではいけない。分かっていない相手にどう伝えるのか
これは企画会議でも使えるな〜〜と社畜は思うのである
松尾由美『モーリスのいた夏』
"湯船に浸かれる日に書く"と決めてから、きちんと投稿できるようになった
人は緩やかな決め事に忠実らしい
今回も竹富島で読んだ本
松尾由美さんの『モーリスのいた夏』
松尾由美さんといえば現在公開中の「九月の恋と出会うまで」の原作者で『雨恋』でも有名な作家さん
なんとなくSFとか恋愛ものとかが苦手で(後者が苦手なのは決して妬みではない、決して)なんとなく避けていたけどタイトルに惹かれて読んでみることにした
今回の主人公は高校生の信乃
信乃は夏休みのバイトとして義父から小学生の家庭教師を提案される
有名デザイナーの娘、これまで帰された応募者が多数ということもあり望み薄くバイト先である別荘に向かう信乃だがあっさり合格
信乃は勉強の面倒をみると思っていたが雇い主の小学生、芽理沙から面倒をみて欲しいと頼まれたのは"子どもでないと見られない"人喰い鬼のモーリスだった
恐る恐るモーリスの面倒をみ始める信乃だったが来訪した編集者が崖から転落死、死体がなくなる事件が起こる
死体をなくした犯人をモーリスと決めつける信乃だが、そこからまた不可解な殺人事件が起こる……
という話
ぶっちゃけ、ジブリの「思い出のマーニー」的な素敵ファンタジーだと思っていた
だが実際にはそんなことはなく、テンポよく進む話、信乃の機微な成長と変化、モーリスの謎、登場人物たちの人間性など引き込まれていく
ただの青春のひとシーンだと侮ってはいけない
最初の信乃とラストシーンの信乃、ワガママだと思っていた芽理沙の共犯意識からくるのかもしれない優しさ
"あの時"、私たちが一瞬で過ぎ去ってしまった青くさくてなんとなくキラキラ見えて、漠然と終わってほしくないと願ったあの時の匂いを感じることができる
少女の成長物語だが、大人向けだとも感じる
小学生、中学生、高校生と私たち大人が同時に読んでもそれぞれ感じるものがガラリと変わる
自分の成長と一緒にこの物語も成長させたかった