三浦しをん 『天上の飲み物』
三浦しをんさんと言えば実写化された『舟を編む』や『風が強く吹いている』が有名で読んだことあるよーって人が多いと思う
最近私はKindleを手に入れた
10月から一人暮らしを始めて今まで以上に本を置くスペースが少なくなって泣く泣く"電子書籍"の門戸を叩いた
電子書籍にはどうしても漫画のイメージがあって小説などを読むにはどうかな〜〜と思ったが意外に便利
ただ"目当ての本"がある場合なら
私はかなり衝動買いするタイプなので本屋をぐるぐる歩きながらポイポイカゴに入れるタイプ
だから電子書籍のあの検索とかの感じがなんとも慣れない
多分しばらくは本屋で気になったタイトルをKindleで買うことになりそう(良い検索の仕方あれば教えてください)
さて、話を戻して
今回の『天上の飲み物』は電子書籍限定の短編小説である
え?もうすでに電子書籍の恩恵にあずかってるって??いやまぁたまたまだよ
この話はお酒が好きな人、向けかもしれない
主人公はヴァンパイヤ🧛♂️
大丈夫、ファンタジーではない
世俗で暮らすヴァンパイヤがただひたすらにワインへの愛を語るだけの話である
でもヴァンパイヤからみた人間の、なんと小さきことで悩んでることよ……!
このヴァンパイヤ、驚くことに人間の彼女がいるんだが、その彼女の悩みが「あーーー!あるある!!!」みたいなものばかり
それを"小さきことよ……"と思いながらも突き放せない心優しいヴァンパイヤ
彼が彼女の悩みを聞きながらワインを飲み、彼女をヴァンパイヤの種族に入れるか悩んでいく
普通に考えれば"入れてやれよ"と思うものの、ヴァンパイヤにもヴァンパイヤの悩みがある……
あんまり書くとネタバレになるし、入浴中でのぼせてきたのでもうお暇するが、"もし私が人間じゃなかったら、人間を見てどう思うかな〜〜"と思いを馳せながら赤ワインを嗜みたい一冊だった
てか、『吾輩は猫である』に似てるよね
それだけ